今日の一枚 (2013 7/5~7/14)

今回は90年代以降のヘヴィロックに多大な影響を与えた
ニューヨークのNo Waveシーンで活躍したSwansの紹介です。

7/12
Swans "Filth" (1983-1st)
Swans "Cop" (1984-2nd)
Swans "Young God" (1984-2ndEP)
[Post-Punk / Noise Rock / No Wave / Industrial / Sludge Metal]

ヘヴィなロックというものはいろいろとありますが、
そのヘヴィネスのルーツはHR/HM由来のものが多く、
パンクをルーツにしたヘヴィネスは比較的少ないです。

しかしながらこのSwansはHR/HMとは違った形で
パンク~ポストパンクの流れを汲んだヘヴィネスを
明確に提示したという点において非常に革新的です。

そのサウンドの核は無機的なポストパンクであったり、
Flipperのようなノイジーなパンクにあると見られますが、
とにかくドラムやパーカッションに強い特徴があります。

引きずるように重いリズムに、ノイジーなギター、
工場の中で重々しい機械音を聴き続けているような
HR/HMのものとは異質なヘヴィネスに満ちています。

90年代の音楽を聴いてる人がSwansを耳にしたときに
真っ先に思い浮かんでくるのがMelvinsだと思います。

Melvinsの引きずるような重さのルーツはここなのでしょう。
Black Flag meets Swansが彼らの基本と言ってよさそうです。

またMelvinsだけでなく、スラッジのルーツの一つとも言えます。

一方でThe Jesus Lizardなどのノイズロックへの影響も見えます。
The Jesus Lizardが時に見せた重いサウンドにも繋がってますね。

どう切り取ってもヒットするような要素はないですし、
大衆性と呼べるようなものはほぼ見当たりませんが、
この重くてノイジーなサウンドはヘヴィなロック好きなら
ドップリとハマりこんでしまう力を強く秘めていますね。

◎Swans "Filth" (1983-1st)
そんなSwansの1stですが、この時点で彼らの特徴である
工場の中の重い機械音のようなスタイルが確立されています。

1曲目の"Stay Here"からその重々しさに圧倒されます。
他にもヘヴィでノイジーな路線の曲が多くつまっています。

ただ一方でポストパンクからの流れも明確に見えてきます。
特に"Big Strong Boss"などはKilling Jokeぽくもありますし。

それにしてもとにかく実験性に特化したような作品で、
当時のNYのNo Waveシーンならではという感じがします。

◎Swans "Cop" (1984-2nd)
とにかく重い、その一言に尽きるアルバムと言えます。

1stと比べると工場の中にいるような感覚はやや薄れて、
ギターもノイジーであることよりも重さがより強調され、
うなるヴォーカルと合わせて這い回るような重さを見せます。

1stは明らかにポストパンクの流れにあったのですが、
ここまで来るとその枠すら超えたような感覚になります。

Melvins好きの人ならほぼ確実に気に入るサウンドでしょうね。
またメタル好きの人なら1stよりも受け入れやすいと思います。

もっともメロディアスな要素などはかけらもないですが。

アルバムとしての完成度の高さは1stと甲乙つけ難く、
できることなら2枚合わせて聴いてもらいたいですね。

◎Swans "Young God" (1984-2ndEP)
4曲入りのEPで、現在は"Cop"と合わせて1枚になっています。

どちらかといえば1stより2ndに近い作風ではあるけども、
2ndがヘヴィネス重視なのに対してこちらは重さよりも
薄ら寒さを感じるダークな質感が強いのが特徴と言えます。

Swans流のゴシックという解釈をされることもあるそうです。

作品のインパクトとしては1stや2ndにはやや劣りますが、
彼らの持つ特徴はこのEPでもちゃんと感じられますね。

[今回のYoutube]
今回はSwansのみなので、YoutubeももちろんSwansです。

1stの曲にするか2ndの曲にするか少し迷いましたが、
ここはズッシリと重い2ndの"Half Life"にしました。

1stが工場の中で機械音を聴き続けているような感覚とするなら、
こちらは火山の奥深くの溶岩の流れる洞窟のような感覚があります。

案外そういう場面を連想しながらこの曲を聴いてみると、
思った以上にすんなりと聴けたりするかもしれません。

聴く者を地底深くにまで引きずり込むような重さ、
これこそがSwansの2ndの醍醐味と言っていいでしょう。

Swans "Half Life" (1984)
[Post-Punk / No Wave / Sludge Metal / Industrial / Noise Rock]
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テーマ : 洋楽ロック | ジャンル : 音楽

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