今日の一枚 (2011 9/20~9/23)

今回は初期のPink Floydのアルバムばかりとなっています。
プログレになる以前のシド・バレットが在籍していた頃ですね。

9/20~22
Pink Floyd "The Piper at the Gates of Dawn" (1967-1st)
Pink Floyd "A Saucerful of Secrets" (1968-2nd)
Pink Floyd "The Best of the Pink Floyd" (1970-Best)
[Psychedelic Rock / Progressive Rock]

プログレの代表格であるPink Floydもデビューした当時は
サイケデリックロックバンドだったことはけっこう知られています。

この時期はシド・バレットがバンドの主導権を握っていて、
そのシドの持っていたサイケの要素が非常に強く出ています。
また、その後にシドはドラッグ中毒などがどんどんと悪化して
バンドの活動に関わらなくなっていったことも知られていますね。

さて、1967年というといろんなサイケバンドが生まれていた頃ですが、
Pink Floydのサイケデリアの特徴はその危なっかしい雰囲気にあります。
後のPink Floydのアルバムの邦題じゃないですが「狂気」を感じます。

前半はわざと気味の悪さを強調したようなオルガンや
狂気を感じさせる実験性などが強く打ち出されています。

"Lucifer Sam"などは後のSoundgardenの初期サウンドを思い起こさせます。
初期のSoundgardenのサイケデリアはこのあたりにあるのかもしれません。

またインストメインの曲もいくつかあり、それらがとりわけ危険な香りがします。
"Pow R. Toc H."や9分ある"Interstellar Overdrive"がそういった曲です。
9分あるといってもプログレッシブな構成美を見せているというよりは、
最初から最後まで混沌としていて怪しげな雰囲気が非常に強いです。

"Interstellar"より後の曲はややファンタジックな雰囲気が強まります。
しかし他のソフトサイケバンドやThe Beatlesのそれとは違って、
ファンタジー世界に出てくる廃墟のような気味の悪さを見せます。
こういったスタイルのファンタジックさを見せるバンドは珍しいですね。

またアルバムの導入とラストも凝っていて、作品としての統一感も高いです。
特にアルバムの最後のインスト部分はこの作品らしい気味の悪さが強いです。

前に紹介したTrafficが「いかにしてサイケデリアを表現するか」を考えたサウンドなのに対し、
この作品は本気で危なっかしい、本当のドラッグ中毒者にしか作れないような危なさがあります。

それでいて楽曲の質は非常に高く、この時代のサイケアルバムの中でもかなりのものです。

この時期にはアルバム未収録のシングル("See Emily Play"など)も出していますが、
それらのシングル曲と比べても危険な雰囲気を感じさせるアルバムとなっています。

2ndは1stと同様にサイケデリック路線を目指している作品ですが、
シドの体調などもあってシドが自分で書いた曲は1曲のみとなっています。
また、シドは結局このアルバムが出たあたりでバンドを脱退します。

そういった変化もあり、1stと同じくサイケ路線のアルバムではありつつも、
アルバムの持っている雰囲気は危なさのあった1stとはやや変わっています。

全体的にはしっとりとしていてやや暗く、落ち着きのあるサイケとなっています。
シドの書いた"Jugband Blues"も1stの曲とは違い、やや落ち着きがあります。
また、後のシドのソロを思わせるようなサイケフォークに近づいています。

全体的には落ち着いたサイケですが、浮遊感に満ちた"See Saw"や
1stのおどろおどろしさを強調したり実験性も強く取り入れた
"Corporal Clegg"などは非常に高い完成度を見せています。

そして残る1曲が12分あるインストの"A Saucerful of Secrets"ですが、
この曲が後のPink Floydを形作っていく原点になったと言えそうです。

メンバーは曲の構成を作るにあたって非常に気を使ったようで、
サイケ路線のこのアルバムにあってこの曲だけはプログレと言えます。

サイケアルバムとしては1stのほうが間違いなく完成度は高いですが、
サイケと今後に繋がる要素の双方が見えてくるこの作品も面白いです。

1970年のベスト(1974年にタイトルを変えて再発)は、
サイケ期のアルバム未収録シングル曲を集めた作品です。

この時期の代表的なシングルは"Arnold Layne"と"See Emily Play"ですね。
特に"See Emily Play"のヒットがPink Floydが浮上するきっかけになりました。
あの時代のサイケデリックを彩った曲の1つと言ってもいいでしょう。
"Arnold Layne"はサイケらしい強い浮遊感を見せてくれる曲です。

それ以外ではねっとりしたサイケの"Candy and a Currant Bun"、
どこかほのぼのとした感覚のある"Apples and Oranges"、
The Beach BoysとThe Beatlesが合わさったようなサイケポップの
"It Would Be Nice"、また2ndのサイケ感に近い曲などもあります。

この少し後のシングルとして"Point Me at the Sky"がありますが、
こちらはサイケながらも少しずつバンドに変化が出ているのも伝わります。
そのB-sideの"Careful With That Axe, Eugene"はサイケぽさもありますが、
むしろプログレ寄りのインスト曲と言ったほうがよさそうで、
実際にライヴでもよく演奏されていた曲のようでもあります。

[今回のYoutube]
今回はPink Floydのみの紹介なので、YoutubeもPink Floydです。

そしてその曲は初期のサイケデリック時代の代表曲であり、
バンドが浮上するきっかけとなった"See Emily Play"です。

この曲を後にDavid Bowieがカバーしたことは有名ですが、
Youtubeを見てるとレッチリ(RHCP)がライヴでカバーしてました。
こういった意外なバンドがカバーしているのは楽しいですね。

1stアルバムの狂気に満ちたサイケデリアに比べると、
この曲はけっこうポップな質感を持っています。

オルガンの使われ方が非常にサイケデリックらしいですが、
間奏のあたりにちょっとした遊びがあったりするのもいいです。

ビデオの最後のほうでメンバーが手をつないで踊ってますが、
こういった内容のビデオを作らされたことについては
Pink Floydのメンバーにとっては黒歴史となっているようです。(笑

Pink Floyd "See Emily Play" (1967) [Psychedelic Rock]
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テーマ : 洋楽ロック | ジャンル : 音楽

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